日航機事故の裏で起きた悲劇とペットの存在認識
1日に発生した能登半島地震の被災地へ、海保機が支援物資を輸送するために離陸しようとした際、着陸した旅客機と衝突する事故が発生するという悲劇の連鎖が日本中に衝撃を与えた。実はその裏では更なる悲劇が起こっていた。
事故に遭った日航機では2件のペットの預かりがあったものの、いずれも救出は叶わなかったことがで明らかになっている。
72.9%がペットを家族(ヒト)と同等の存在と認識しており、また、およそ2人に1人がペットの飼育をするにあたり「人と同じように扱う」ことを意識しているという一部の調査データもある。
家族同等の存在でありながら、同じ席に乗れない、また、今回のような事故の際には救出する術もないというのは今回の事故をきっかけにペットの存在認識と扱いについて物議を醸しそうだ。
世界のペットの機内持ち込み事情
今回の事故をきっかけにペットの機内への持ち込み事情について調べてみた。
まず、海外では、ペットの機内持ち込みが可能である航空会社は多いようだ。
【北米】ユナイテッド航空、デルタ航空、アメリカン航空、エアカナダ
【欧州】ルフトハンザドイツ航空、スイスインターナショナルエアラインズ、フィンエアー
【中東】エジプト航空、ターキッシュエアラインズ
【アジア】大韓航空、アシアナ航空
ここでむ、あれ!日本はないのと思った方も多いと思うが、唯一、1社だけあった!
何と!スターフライヤーだけが可能。
スターフライヤーは、2024年1月14日(日)まで羽田(東京)⇔北九州線の全便が同伴可能。2024年1月15日(月)より国内線全便となる。
スターフライヤーはペット同伴という点では他社と大きく差別化できているといえる。同じグループのANAはそうでないことからも試行的な意味で区別していると考えられる。
主要4社の航空会社のペット持ち込み事情を調べてみた
JAL(日本航空)
①機内同伴 ×
②貨物室 〇
③同意書:必要
④季節要件
夏季(5月1日から10月31日まで)と冬季は控えるよう表記あり。
⑤ペットケージ・その他要件
お一人様につき、ペットと他の受託手荷物を含め、合計100kgまで。
⑥ワクチン接種
狂犬病のワクチンを1年以内に接種している(犬のみ)
・ 小型の容器(幅20cm×高さ20cm×奥行30cm以内)に入れられていること
・外に逃げ出したり、水漏れがない状態にすること。
・他のお客さまのご迷惑になる特性(鳴き声・毒性・匂い)がないこと。
・産業用、商業用ではない 料金 ・1区間1ケージにつき
⑦持ち込み不可犬種 短頭犬種
ブルドッグ、フレンチブルドッグ
⑧料金
4,400円~6,600円(区間による)
⑨参考HP https://www.jal.co.jp/jp/ja/dom/support/pet/
ANA(全日空)
①機内同伴×
②貨物室 〇
③同意書:必要
④季節要件
夏季5月1日~10月31日の夏季期間は高温に弱く、熱中症や呼吸困難の恐れのある「短頭犬種」の
お預かりを中止。
⑤ワクチン接種
狂犬病予防法で定められたワクチン接種を1年以内に受けていることが条件。
⑥持ち込み不可犬種
短頭犬種
ブルドッグ、フレンチ・ブルドッグ、ボクサー、シーズー、ブル・テリア、チャウチャウ、パグ等
⑦ペットケージ・その他要件
・犬種サイズごとに適正なペットケージに入れる。
・大型犬などの場合、ペットケージの大きさにより航空機に搭乗できない場合もある。
・貸し出し用ペットケージがあり、事前に予約することで利用が可能になる。
・重量制限に言及無し。
・チワワやポメラニアンなどの小型犬に適したSサイズ~レトリバー、ドーベルマンなどの大型犬に適し
たLLサイズまで4サイズのレンタル可。
⑧料金
1区間1ケージにつき6,000円(一部路線は4,000円)
⑨参考HP https://www.skymark.co.jp/ja/baggage/pet.html
スカイマーク
①機内同伴 ×
②貨物室 〇
③同意書:必要
④季節要件
客室と同じ環境(気圧、温度、湿度)に保たれた飛行機の貨物室でペットをお預かり。ただし、夏場
や冬場は温度に大きな変化が生じる場合があると表記あり。
⑤ワクチン接種
ワクチン接種については言及無し。
⑥持ち込み不可犬種 短頭犬種
パグ、シーズ-、ボストン・テリア、ペキニーズ、チン、ボクサー、ブルドッグ等
⑦ペットケージ・その他要件
・ペットケージのサイズは、お客様自身でお持ちいただくもの、貸出したものにかかわらず、
51cm×69cm×48cmまで
・ペットとケージの重さの合計32kgまで可。貸出用ペットケージは3サイズ:小1.5kg、中 2.5kg、
大5.5kg
⑧料金
1区間1ケージにつき一律5,000円
⑨参考HP https://www.skymark.co.jp/ja/baggage/pet.html
スターフライヤー
貨物室でのお預かり
①季節要件
夏季5月1日~10月31日の夏季期間は高温に弱く、熱中症や呼吸困難の恐れのある「短頭犬種」の
お預かりを中止。
②同意書:必要
③ワクチン接種 ・ワクチン接種については言及無し。
④持ち込み不可犬種
短頭犬種は、5月1日~10月31日の夏季期間のみ不可。
④ペットケージ・その他要件
ケージのサイズは3サイズ。サイズの表記はあるも重量については言及無し。
以下、すべての条件を満たす必要あり。
・頑丈な屋根がついている
・丈夫な素材で、換気用の窓があり通気性がある。
・外側に取手、逃亡や接触を防ぐ鍵がついている。
・車輪は取り外しが可能、または固定が可能。
・ペットが自由に動ける大きさである。
・汚物等が外に漏れないよう耐水装置がある。
⑤料金
1区間1ケージにつき一律6,500円
⑥参考HP https://www.starflyer.jp/checkin/pet.html
機内同伴 ※日本で機内同伴可はスターフライヤーのみ!!
2024年1月15日より国内線全便可になります!
①季節要件(なし)
ただし、同伴要件あり
・飼い慣らされていること
・要トレーニング(鳴き声など)
・要手入れ(におい対策など)
・ペット用マナーウエア(おむつ)を着用 ワクチン接種 ・混合ワクチン(3種以上)
・犬の場合は狂犬病予防ワクチン摂取(要接種証明等) 持ち込み不可犬種
②ペットケージ・その他要件
・長さ50cm×横幅40cm×高さ40cm以内であること
※ ペットが無理なく立ち上がる、横たわる等の動きができるよう十分な余裕が確保できる
必要あり。
・シートベルトで座席に固定する為の取手がついていること。
・シールロックを装着することができること。
・専用のケージ貸出有。(規程の範囲内(サイズ、形状等)であれば個別に持ち込み可)
③料金 50,000円/匹
④参考HP https://www.starflyer.jp/checkin/pet/flywithpet/
まとめ
各航空会社ごとに特徴があることと、正直なところ料金も気になるところ。九州、四国、北海道でない場合は陸路を選択する方法も十分に考えた方が良いでしょう。
しかし、現在のところ飛行機で同伴可能なのはスターフライヤーのみということですので知らない方は是非とも参考にしてみて下さい。
なお、そもそも論となりますが機内持ち込みが仮に可能であっても緊急時の脱出体制では荷物の持ち出しは不可能なため根本の改善にはさらに一歩先に進む必要があると思います。
ただ、事故の程度により隣にペットがいれば上段の荷物入れの荷物よりは持ちだせる可能性は高いのではないでしょうか。貨物室に乗せている場合と比べてもそれは明らかだと思います。
今回の事故をきっかけにサービスの内容がどんどん良くなることを期待します。
ペットも今は家族同等ですからね。
初詣の際もペット同伴禁止の神社やお寺も多いですが、これから変わっていきそうです。
以下、表にもまとめましたので是非お役立てください。なお、詳細についてはホームページでご確認されることをお勧めします。料金やサービス内容は随時変わっていきますので特に。
https://www.1040blog.online/wp-content/uploads/2024/01/航空会社別のペット持ち込み事情.pdf
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